WHO CARESのニュースレター 12月・1月号:第10回「おおきな食卓」を実施しました!
こんにちは!WHO CARESです。札幌は寒い日が続いていますが、みなさまお変わりないでしょうか?
冬ですが、三〇一会館の植物を植え替えました!
おおがかり
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宿泊実績
11月の利用実績は、20代女性 5泊/30代女性 5泊/40代女性 15泊/50代女性 3泊、の計28泊でした。
12月の利用実績は、20代男性 18泊/20代女性 18泊/10歳未満 18泊/40代男性 4泊、の計58泊でした。
12/16(火)おおきな食卓を実施しました!
詳細は下記インスタアカウントからご覧ください。
WHO CARESの運営メンバーによるエッセイを毎月公開していきます。今月は恩田さんのエッセイです。
プロフィール:口が悪い鹿です、よく暴れます。
野宿者の次に排除されるのは誰か?
はじめまして。11月からWHO CARESのボランティアに参加をはじめた恩田です。
普段はフルタイム会社勤め人が社会運動に参加する心理的障壁をどう払拭するか考えたり、労働問題のオタクをしたりしています。10月のボランティアの定例会議に参加した際、どういうわけか今月のニュースレターに掲載するエッセイを書く流れになりました。よろしくおねがいします。
排除ベンチとは何か?
今回は札幌市の排除ベンチ設置問題と、自治体レベルでどこまで介入できるか調査した簡易レポートです。排除ベンチとは主に座面に仕切りがついたベンチを指し、野宿者の滞留を防止する目的で設計されています。1994年に特許庁に登録されたベンチの説明では、以下の内容が記されています。(1)
公園等に固定設置しても、浮浪者などがベッド代わりに使用できず、ベンチ本体が損傷されても、それを脚から取外して簡易に修理したり交換できるばかりでなく、体裁も良好な背もたれ付ベンチを提供する。
近時、公園には外国人浮浪者が数多く徘徊して、中にはベンチをベッド代わりに使用する者が多く、一般人が使用できないため、関係者がその管理に腐心しているなどの問題点がある。
これは実際の排除ベンチを見ていただく方がわかりやすいので、札幌市内中心部で確認できたものを順次確認していきます。
まずはベーシックな排除ベンチ。写真は狸小路商店街のセブンイレブン前に設置されたもののひとつで、商店街の通りに複数点在しています。販売する段階で座面に仕切りがついており、仕切りも交換可能なデザインとして設計されています。メーカーによって仕切りが一体化したベンチもありますが、よく見かけるのは下記のデザインが多いです。狸小路商店街以外では、札幌駅北口のホテルエミオン札幌で確認されています。
撮影時期は2025年11月19日(筆者撮影)
続いて既存のベンチに仕切りを後付けで設置したと推測できるケースです。こちらの方が見かける頻度が高いです。写真は豊平公園のベンチ。後付けで施工した記録を確認できていないため、ベンチの脚部と上部の劣化の差から推測しました。記憶だと数年前の段階だと付いてなかった気がしますが……気のせいでしょうか……もしベンチ設置当初から手すりが付いていた場合は、別の方向で悪質なので本稿では触れません、改めて調査します。正直言外のメッセージが強すぎてぎょっとするので、気になった人はぜひ見にいってみてください。
ちなみに豊平公園内に設置されている数多のベンチは、なんと仕切りゼロです。私が見逃していなければ。言外のメッセージがエグすぎる。
補足…撮影時期は2025年10月7日(筆者撮影)
また、地下歩行空間から西側に伸びる北1条公共地下歩道の通路には、下記のような幅2m程度のベンチにも仕切りが設置されています。これはさすがに後から手すりを設置したのでしょう……こんな……まず仕切りのデザインが野暮で非常に不快、次に排除ベンチで言われがちな「手すり設置は高齢者の補助になる」旨の言い訳にもできないような位置と低さ、そして人間の滞留防止の意図を隠そうともしない佇まいにむしろ感心します。撮影時の2025年2月時点だと背もたれのあるベンチも含めて大量に無粋な仕切りが付けられていました。
ちなみに地下歩行空間で確認できる仕切りは、もっとスマートなデザインで設置されていることが多いです。それはそれでより厄介。
撮影時期は2025年2月21日(筆者撮影)
最後は利用者の滞留防止とデザイン性の高さを両立させた、新しい排除ベンチです。写真は大通駅のコメダ珈琲前に置かれたベンチになります。従来の仕切りを設置するのではなく、段差を作りミニテーブルを設置したデザインで、従来の排除ベンチに比べて邪悪さがまろやかに感じられるよう設計されています。わざわざ座面にミニテーブルを刺す邪悪さよ、側面に設置してもいいだろうが。
撮影時期は2025年11月23日(筆者撮影)
さて、札幌市内ではあまり遭遇する機会がない排除ベンチでしたが、数年前から見かける頻度が高くなりました。もちろん上記で挙げていない事例も多くあります。
日本国内の排除ベンチ問題を調べてみても、多くが問題提起ばかりで撤去に至る事例は神奈川県平塚市の市議の事例(2)しか確認できていません。それならば、どのような理由が公共空間へのはたらきかけを防ぐのか調べてやるか、体調ぶっ壊れて無職で暇だし。というわけで、大人の自由研究がてら調査を開始しました。
市議と現地調査
まずは9月の前半と後半、それぞれ別の市議と現地調査をしました。前半は自分の区から選出された市議、後半は小川さんからご紹介いただいた市議です。ひとりあたり約90分、札幌駅周辺と大通駅から狸小路周辺を一緒に見てもらいました。お二人とも電話1本で現場に来てくれることに「市議って思ってたよりもフットワークが軽いんだな……」と驚きました。自分が知らなかっただけで、案外そんなもんなのかもしれない。
現地調査を行った結果、排除ベンチの解決策は「誰が排除ベンチを置いたのか」と「どのような目的で排除ベンチを置いたのか」が重要になるとのことです。
まずは前者の「誰が排除ベンチを置いたのか」から確認していきましょう。
前提として、札幌市は排除ベンチの設置を推奨していない。札幌市営地下鉄にベンチが点在しているのも、市の方針も関係していると推測できます。神奈川県平塚市の排除ベンチ撤去の報道は、市の管理下にある公園だから撤去に成功したのでしょう。
また、市議を通じて札幌市の姿勢を聴取した結果「もともと野宿者の出没による苦情が少ないため、排除ベンチを設置する理由がない」と回答がありました。札幌市は野宿者の不可視化が問題視されているので、その補足は……ちょっと別の問題が含まれていて……話が脱線するから触れませんが……しかし札幌市の立場としては現状そう答えるしかなさそうな気もします。
一方、札幌市以外の、つまり北海道だったり地元の商店街、民間オーナー(以下、オーナーと表記を統一)だったりが所有している場合は、排除ベンチを設置しても札幌市も自治体として指導することができない立場とのことです。自治体が取り締まるよりも、市民側のはたらきかけを行うのが穏当です。確かに自治体がいち企業やいち団体の備品デザインを指導するのにも、介入する根拠が弱すぎる。市民側からはたらきかける方が健全なやりとりになるでしょう。
次に後者の「どのような目的で排除ベンチを置いたのか」。
現地調査をした市議から、狸小路商店街の排除ベンチは「(野宿者でなく)泥酔客や観光客の滞留防止として設置している可能性も考えられる」とコメントがありました。
こちらは設置でなく撤去の類似例となりますが、併せて紹介します。2023年4月に大通駅で起きた事件(3)に関連して、大通駅のベンチ撤去を戻せないかと市議に相談したところ「集まって騒ぐ若者を怖がって、ベンチを戻すことに反対している人もいる」と回答がありました。共感こそしないものの、不安を抱いた市民の気持ちもわからないではない。今回は、設置の意図は商店街やオーナーの回答がないため、判断保留としました。
市議と上記の話をしていた時、排除にはゴールがないことを思いだしながら聞いていました。排除の理由は治安維持を目的として実行されます。まずは安全のために野宿者を追い出し、次は夜中に大声で騒いだりスケートボードで遊ぶ怖い若者。若者がいなくなった次は危険な泥酔客、そこらへんで吐くし寝っ転がるし、気が大きくなって怒鳴る人もいるし。ここ数年で増えた、外国語を喋って意思疎通ができない外国人観光客も、集団で集まって休まれたりなんかしたら怖いじゃないか。では、その次は? 次は誰がいなくなったら安全になるのでしょうか?
その次は東京都内(主に23区内)ですでに起こっている、金を落とさない消費者が排除の対象になるかもしれないし、都市の景観を「改善」するための滞留防止策を行うかも。このトピックはすでに都市空間の専門家が研究しているはずなので、排除する対象者の拡大は別の機会にします。
私が怒り呆れる理由として、ある対象の排除は金とコストが莫大にかかるだけで、実際に排除できているのかの追跡調査と費用対効果が調べても出てこないことです。つまり「ちゃんとやってる感」しかない。雑な予算の使い方をするな、そのベンチは一台いくらすると思ってるんだ。
これは余談ですが、排除ベンチの手すりは取替前提の構造設計のため、ドライバーさえあれば比較的簡単に外せそうです。勝手に外すことは問題ないかと質問したところ、市議から「器物損壊罪で訴えられる可能性があるのでおすすめはしないです」と回答がありました。器物損壊罪くらいなら、まあいけるかもな……と後日調べたところ、だいたい懲役3年以下または30万円以下の罰金らしいです。まあまあの前科。大企業がオーナーだった場合……いちいち市民の意見を聞かないだろうし、アナーキーな手段でやってもええかと思わなくもありませんが……もっと段階的な交渉をした方が後々のことを考えると楽かもしれません。ちなみに質問した市議にはやんわりと止められました。市議の立場では市民に犯罪教唆をできないだろうし、そう答えるしかないか……倫理観がしっかりした市議で助かりました。
今後の調査方針
今回の調査で、排除ベンチの撤去は結構時間がかかる上に面倒なことがわかりました。一方で、解決に向かいそうな糸口も複数見つかったので大収穫。下記に今後の課題をいくつか列挙していきます。
ひとつめは、排除ベンチの仕切りは本当に高齢の方が立ち座りするユニバーサルデザインなのか、デザイン面から検証すること。
排除ベンチを設置するポジティブな目的として、上記の話が頻繁に挙げられます。実際、現地調査に同行してくれた市議は2人とも挙げたので、本当によくある疑問なのだと思います。しかし、もし本当に包括的デザインだった場合、医療機関や高齢の方がよく利用するさまざまな入居施設でもデザインが採用されているのでは? また、もし高齢の方の助けになっていても、車椅子ユーザーがベンチに移動する際に障壁になる可能性や、体形によって利用が困難な場合、包括的デザインとして失敗ではないでしょうか? もし結果的に障害者を排除するデザインだった場合、どの程度市内のまちづくりに関する条例に抵触するのかも考慮してもいいかもしれません。2017年にグッドデザイン賞を受賞したユニバーサルデザインシート(4)も比較対象として検討予定です。
ふたつめは、排除ベンチの作成段階で、どの程度の余分な金銭的コスト・人員的コストが発生しているのか検証することです。
本来不要な箇所に不要な手すりをつけることは、手すりを繋げる金具込みでコストが発生します。そして販売時はもちろん不要な手すりと金具込みを上乗せした販売価格になります。もし材料を日本が輸入依存していた場合、さらにコストがかかります。手すりが交換可能な設計だと考えると、手すり部分の部品を定期的に交換する必要があるかもしれません。仕切りのないベンチを1台導入する方が、初期投資の他にメンテナンスの観点からも安上がりかもしれません。
元々のベンチに後付けで手すりを付けた場合も、同じ様に考えることができます。追加する手すりと金具の材料代、取り付けを業者に依頼する場合は作業の見積が発生し、自治体職員が取り付ける場合は職員の往復移動時間と取り付け作業時間のコストがかかります。手すりの材質やデザインによって、継続的な保守コストもかかる可能性も考えられます。排除にかけた費用に見合う売上を出せているのだろうか、機会があればメーカー側や自治体職員の見解も伺いたいですね。
みっつめは、公共空間に排除デザインを設置することは、短期的・中長期的にどう場が変容するのか先行研究を調べることです。できたら公共空間の排除デザインを撤去した社会運動の成功例と分析の先行研究も。
自力で英語圏や西ヨーロッパの論文は確認できていないため、先行研究は絶対存在しているはずです。このあたりは本稿がニュースレターで更新されたあと、各大学の先生方に片っ端から連絡してお話を伺う予定です。どうぞよろしくお願いします。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。ご興味があれば、五十嵐太郎『誰のための排除アート? 不寛容と自己責任論』(2022年、岩波ブックレット)をご覧ください。三〇一会館でも、社会運動論研究者・富永京子氏の棚「富永研究室」にて貸出を行っています。
参考資料
(1)日本国特許庁. “実登3000658 背もたれ付ベンチ”.特許情報プラットフォーム. https://www.j-platpat.inpit.go.jp/p0200, (2025年10月30日最終閲覧).
(2) “意地悪な「排除ベンチ」撤去 取り組んだ市議が考える公共空間の意味”. 朝日新聞. 2024年5月26日. https://www.asahi.com/articles/ASS5S2H4YS5SUPQJ00VM.html, (2025年10月30日最終閲覧).
(3)北海道文化放送.“大暴れ「なた男」事件から約1カ月…現場は今? 札幌・地下鉄大通駅の休憩スペース【北海道発】”.FNNプライムオンライン.https://www.fnn.jp/articles/-/494490, (2025年10月30日最終閲覧).
(4)GOOD DESIGN AWARD.“2017グッドデザイン賞 ユニバーサルデザインシート”.https://www.g-mark.org/gallery/winners/9ddf46ac-803d-11ed-af7e-0242ac130002,(2025年11月29日最終閲覧).
11月13日 16:40
首がぎくってなって回らなくなった。年に1〜2回くらいなるんだよな。疲れてくると背骨が曲がって首に負担がかかるのかな。あるいは運動不足で腹回りの筋肉が退化したとか。。
修士論文は全体的な形が何となく見えてきた。。という段階では本来いけないのですが、、提出は来月18日まで。。
身体に負担がきている小川さん(編集担当さの)
11月26日 13:57
買っちゃった。教科書としてよい気がする。おすすめ。
作者をなにかで呼びたい。
SNSで話題のマンガ、プロの目から見てもリアリティあるんですね(編集担当さの)
12月28日 13:54
修士論文も提出し,穏やかな年末.
そろそろ金欠生活も終わりにしたいので,なにか副収入を考えないとなあ.
おつかれさまでした!(編集担当さの)
ほうれん草をほおばるふりかけ 写真:さいとうさん
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棚オーナーとしてご支援いただける方
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棚オーナーのみなさまへの特典もご用意しております!
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三〇一会館を使用してのイベント無料開催権
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三〇一会館で開催されるWHO CARES主催イベントへの参加費30%OFF
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三〇一会館での不定期Bar営業時、ドリンク一杯無料
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何卒よろしくお願いします!
募金ありがとうございます!!
クスクスさんに設置している募金箱を回収させていただきました。金額は5,265円でした!本当にありがとうございます!
1月の開館日
1月の開館日はこちらです。火曜日も隔週で開放しております!場所は北18条駅徒歩10分、コーヒーハウスミルクの入っている前田ビルの3階です。お気軽にお立ち寄りください!
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