WHO CARESのニュースレター 9月号:収穫の秋
こんにちは!WHO CARESです。本当にお盆をすぎて一気に涼しくなった札幌、すでに半袖だと夜は肌寒く感じる日が増えてきました。このまま一気に2ヶ月ほどで冬に突入してしまうのでしょうか。
WHO CARESの三〇一会館では、ベランダで空芯菜とコメを育てています。今日、空芯菜を収穫して、定例会議に合わせてみんなで食べました。収穫の秋!
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活動①:セーフハウスの利用状況
8月は計22泊の利用がありました。利用者は40代 1名/20代 2名でした。
活動②:Tシャツ、好評販売中です!
WHO CARESのオリジナルTシャツ、好評販売中です! 肌触りがいいので、これから1枚羽織るような季節でも、中に着ていても心地よいです。Tシャツ販売の利益は全額、WHO CARESのシェルターの運営費用に充てられます。よろしくお願いします!
活動③:募金箱、制作中です!
現在募金箱を制作しています。デザインはひとつひとつ異なるものを制作していきます。WHO CARESのメンバーや入居者の方々、まわりのアーティストやイラストレーターの方々などにご協力いただきつつ、理事たちがお世話になっているお店を中心に設置の相談をさせていただきます。お店などが決まりましたら今後お知らせさせていただきます!
WHO CARES代表、小川の実践を通じた研究メモを毎月記載していきます。
排除と収奪に関するノート(3)
つい先日までWHOCARESのセーフハウスをインドネシア出身の元特定技能実習生が利用していた。彼は就労先で怪我をしたことをきっかけに不当解雇され、社宅も追い出されてしまった。あてもなくさまよったあげくに辿り着いたのがここである。
「柔道」と描かれた白いパーカーを着ていて、携帯の待受はONE PIECEだった。どんな希望を抱いてこの国に来たのだろうか。あまり日本語はわからず、僕もインドネシア語はさっぱりだったのであまり込み入った話はできなかったが、その装いからは伝わるものがあった。
かつて見田宗介は永山則夫を題材にした著書『まなざしの地獄』のなかで、1960-70年代に東京に流入した若者たちが直面した矛盾について指摘している。貧しい農村を脱出した若者たちは「ひとつの解放への希望を抱いて、『尽きなく存在する』意思として都会に足を踏み入れる」が、一方で受け入れる都市は「下積みの安価な労働力」という意味で彼らを「金の卵」と呼んでいた。
まさしく「金の卵」という、〈価値ある〉物質存在として要求し歓迎する都市の論理にとって、この物質に付着する自由=存在は、一つの余剰であり「当惑させるもの」であり招かれざる客なのである
つまり彼らが求められているのは、見田の言葉を借りれば「やる気を持った家畜」あるいは「新鮮な労働力」としてということにすぎず、使用者たちにとって若者たちの抱く夢は身分不相応の思い上がりだったのである。流入した若者たちの側からすれば、周囲からのそうしたまなざしは自分たちを相対的に低い立場へと押し留めようとする力として働いていたはずだ。
技能実習生は、この排外的な社会情勢において「金の卵」とさえ呼ばれない。しかし求められているのがその物質的な側面に限局されているという点については共通しているように思う。先のインドネシアの彼が来日するにあたって抱いていたかもしれない期待や希望もこの社会にとっては「余剰」だ。夢をもつ人間は現実とのギャップに不満を覚える。必要なのはそんな人間らしさではなく純粋な労働力なのである。
1960-70年代に東京に流れ込んだ若者たちは、そのほとんどが自らの希望に折り合いをつけ都市に吸収されていったという。一方で希望を捨てきれなかった永山は殺人を犯した。
都市はこの飛翔する自由な意思の分解と吸収におおむね成功するが、なお不消化の部分のためには、特別な容器が用意されている。
そして永山もまた「特別な容器」に収容された。
「貧困の犯罪化」というのはバウマンの言葉である。貧困の結果としての犯罪が、いつしか貧困の原因と取り違えられ、貧困であることそのものが犯罪の兆候と見做されるようになるということである。
外国人であることと犯罪とを結びつける言葉がネットに溢れかえっている。たしかに外国人による犯罪というのはこれまでもあったし、これからも起こることだろう。しかしひとは外国人であるから罪を犯すわけではない。巷に溢れる排外主義的な言説はすでにその取り違えを犯している。
必要なのは「特別な容器」なのだろうか。労働力商品ではなく人間を招き入れるのだということの、その重みを背負う覚悟こそが必要なのではないのか。
インドネシアから来た彼は、在留期限的にも精神的にも日本国内での再度の就労が困難な状況だった。私たちは帰国の方針を立てたが、しかし渡航費を負担してくれる公的な制度はなく、結局とあるNPOが拠出してなんとかインドネシアに帰ることができた。WHOCARESも含めてだが、こうした市民活動による支援がなければ彼はどうなっていたのか。彼の人間としての側面はここでも蔑ろにされているようだった。
参考文献
見田宗介(2008)『まなざしの地獄:尽きなく生きることの社会学』河出書房新社
バウマン,ジグムント(1999)「消費時代のよそ者:福祉国家から監獄へ」『現代思想』27(11), 149-59.
WHO CARES理事のメンバーによるエッセイを毎月公開していきます。今回はこのニュースレターを毎月編集している、株式会社トーチ代表の佐野和哉です。
なにが起こるかわからない場所で
こんにちは、佐野和哉と申します!広告とか編集の仕事をしています。
WHO CARESの設立メンバー神さんが、WHO CARESの活動の前身となるSeesaw Booksを立ち上げるクラウドファンディングのお手伝いをしたことから、WHO CARESの理事の一員として関わっています。
普段は営利目的の企業をやっていて、お金を稼ぐ活動をやっていかないといけないんですが、なにかと意味はあるけどあんまりお金にならないことをやってしまいがち。そんなことのひとつWHO CARESは、こういう活動に普段全然接点のない自分にとって、よくわからないけどおもしろい。
なにが面白いのか考えてみたが、普通起こらないようなことがずっと起こっているからかもしれないと思う。でもそれは、いかにこういう場所(生活困窮者支援)で起こっていることが、普通に生活している社会から見えていないのか、ということの裏返しでもある。
ふだん情報発信の仕事をしている者として、こうした誰でも陥るかもしれない窮地にある人のこと、そうした人をサポートする非常に意義のある活動のことを伝えていくために、いろいろできることがあるよな〜と思っている。が、「シェルター」という性質上、なかなか外に出せない話も多くて難しい。
たとえば具体的に、どんな人がどんなことで困っているのかとか伝えたいが、人から見える場所に書いてしまうと、その人を探している人に見つかってしまう可能性もある。だから実は、私たちのシェルターがどこにあるのかということは公開していない。
伝えられることも限られる中で、何が伝えられて、どういう社会的な意義を伝えていけるのか、難しいけど腕の見せ所だな〜と思いながら発信しています。
この領域でずっと活動している、WHO CARES代表の小川さんの様子を見ていると、大変そうだが、いつもどこか楽しそうに見える。
自分は北海道のたいして裕福ではない田舎町で育った。生活に困っている人の話というのは、田舎だとたまに聞くこともあったような話だが、札幌のような大きい街だと困っている人の話は見えにくい。
自分はたまたま周りの人が助けてくれた側にいて、たまたま生活環境にも大きな問題なく、大学を卒業することができた。でも小さな問題はいろいろとあったし、少なからずいまの自分に影響を与えているし、問題がどこかで大きく転んでいれば自分も生活が困っていたかもしれないと思う。シェルターに来た人の話を聞くと、明らかにこの人は自分の延長線上にいるなと思うことがある。それは普段はなかなか感じることができない。
自分は物語を伝えることが得意でそれを仕事にしているが、物語は有効な場面とそうでない場面がある。いろんなことが起こる場所では、あんまり一つひとつの物語にシリアスになりすぎず、楽しんで乗りこなしつつ、必要なこと、伝えられることを伝えていくことが大事なのだろうと思う。
自分は仕事を通じて、創造的な活動をする人が増えるための環境づくりに取り組んでいる。ちょっと古い主張だが、アメリカの社会経済学者リチャード・フロリダは「創造的な活動をする人が集まる場所には、技術(Technology)・才能(Talent)・寛容性(Tolerance)が必要である」と述べている。技術や才能は大きなパワーがあれば集めることができるが、寛容性はそうした環境がなければ生まれない。
社会から寛容性が失われ、分断が進み、他人を理解したり共感したりする機会がどんどん少なくなっていく現代の社会。その中でもいろんな予想できないことが起こり、それを許容できる環境は、いろんなことが起こることを楽しみ、そこにまわりの人を少しずつ巻き込んでいくことでしか広がっていかないだろうと思う。
いまは子どもが小さいのと、仕事を軌道に乗せなければならないので、ニュースレターまわりのことで精一杯だけど、たまーに三〇一会館の店番もしています。仕事したり、子どもを連れて行ってたり、お菓子を食べたりしてます。会館でお会いできたときはぜひいろいろお話ししましょう。
三〇一会館の壊れちゃったワニワニパニックを我が物顔で持ち出して、会館周辺を練り歩く長男です
8月16日 14:17
どうしてこんなところに生えてきたんだろうと思っていたら、エアコンのドレン水の通り道だった。@三〇一会館
ベランダから生えてきた草、たくましさ感じますね。この草のようによくわからないところでも胸を張って生きたいものです(編集担当さの)
9月9日 17:16
講義の準備のために岩田正美のちょっと古い新書をめくっていたらこんな記述があった。2006年の東洋経済に掲載された記事で示されていたギリギリの生活のラインが300万円であったということ。みぞみぞする。
たしかに「最低限の生活水準って年収/月収◯◯万円以上だよね」みたいな話ってこの10年くらいで全然聞かなくなった気がしますね。働き方が多様化してよくわからなくなった部分もあるし、みんなが雇われていて当たり前じゃなくなってしまったところもあるのかも。ぼくは全然下回っています🥹(編集担当さの)
9月18日 5:48
何か軽作業とか受託したいけどなんか無いかなあ
困窮してる人等のちょっとした仕事を作りたい
これ、もしニュースレターお読みの方でなにか心当たりあれば、ぜひご連絡ください!(編集担当さの)
洗濯されてきれいになったふりかけです(撮影者:クリバヤシさん)
このご支援は、一般社団法人WHO CARESのシェルター、そして三〇一会館の運営費用に充てられます。WHO CARESはみなさまのご支援により運営を継続しております。ぜひ毎月500円からの支援をお願いいたします!
クレジットカードでご支援いただける方
頻度「毎月」でご支援いただくと、自動的に定期支援となります。500円からでも大きな支援になります。ぜひ定期支援をお願いいたします。
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北洋銀行 北二十四条支店(店番号319)普通7205198 (シャ)フーケアズ
みなさまのご支援により、まずはWHO CARESの活動が持続可能になり、その先にはWHO CARESの活動をさらに発展させていくことができます。昨今の報道の通り、物価高に伴って公的な支援は厳しい状況に立たされつつあり、自立した活動を続けていく重要性が高まりつつあります。ぜひみなさまのご支援をいただければ幸いです。
棚オーナーとしてご支援いただける方
また、棚オーナーとしてのご支援も募集しております。月額1,650円(税込)で、三〇一会館の棚をおひとつご利用いただけます。
棚オーナーのみなさまへの特典もご用意しております!
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三〇一会館を使用してのイベント無料開催権
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三〇一会館で開催されるWHO CARES主催イベントへの参加費30%OFF
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三〇一会館での不定期Bar営業時、ドリンク一杯無料
詳細は下記Instagram投稿をご確認ください。ご連絡はInstagramのDMかLINEでお願いいたします。
何卒よろしくお願いします!
開館日のお知らせ
9月の開館日をお知らせします!今月は火曜日が隔週で開放日となります。イベントの開催がある場合はInstagram等にてお知らせしますので、ぜひチェックしてみてください。
三〇一会館の場所はこちら(前田ビル301号室)です。北18条駅・北24条駅から徒歩15分ほどです。
このニュースレターは毎月1回、WHO CARESからお知らせをお送りしていきます!ご登録がまだの方は、よろしければ下記ボタンよりご登録ください。また、もしWHO CARESの活動にご興味がありそうなお知り合いの方がいらっしゃいましたら、まずはぜひこのニュースレター、そしてWHO CARESのInstagramを教えてあげていただけたらうれしいです。
季節の変わり目、体調にお気をつけください。来月もおたのしみに!
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